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社会の変化を背景に10年ぶりに「学習指導要領」の変更がありました。その考えや目的に沿った「新教科書」による指導は、2020年「小学校」、2021年「中学校」での全面実施となり、そして2022年(本年)からは「高等学校」でも新高校1年生から実施されていきます。2年後の「2024年度大学入試」ではこの教育大改革の影響が本格化することとなります。
そのような中、この1年、私自身が現場で子どもたちを指導していて痛切に感じることがあります。それは「明らかに教科書は大きな変貌を遂げ、それに追随するようにテスト問題が難化している」ということです。新しい教科書では「知識」はもちろんのこと、それに加えこれまで以上に「思考力」「判断力」「表現力」を伸ばしていくための工夫が随所に見られます。同時に「読む力」「内容を正しく把握する力」(一言で「読解力」と言えるかもしれませんが)が文系科目では強く求められていると感じます。
私は普段、中学2,3年生の英語を指導しています。もちろん「定期テスト」や「実力テスト」(静岡の学調、山梨の校長会・教達検)の問題を生徒たちへ指導したり、教材研究のため自分で解いたりしているわけです。その中でわかるのは①習得すべき語彙が大変増えたこと、②中学生にとっては難しい単語・表現が増えたこと、③文章が大変長くなっていること、④1文の構成が以前より複雑で長いこと、⑤自分の考えや資料・グラフをみてわかることを英語で表現するといった高度な表現力を必要とすることの以上5点です。一言で「生徒たちにとっては明らかに学習内容が高度になり、身につけなくてはならない力は変化した」ということです。
それを具体的に表す一例が「学調の平均点の推移」です。ある市内にある複数の中学校の英語平均点を当学院で集計してみたところ、2018年には28.1点、2019年24.4点、2020年27.8点、そして教科書改訂後の2021年は22.2点という結果でした。問題も解き、細部まで検証しましたが、やはり難問も複数見られ、明らかに時間が足りなくなるだろうと予想できる量(読解問題の長文化が主な理由)でした。
こうした傾向は変わらないどころか、より下の学年のテスト問題でも色濃くなってくると容易に予想できます。