5/25(水)快晴〇
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昨日、三者面談で生徒さんとそのお母さまと話をしました。
その席で、お母さんから「将来使わない知識なのに、勉強を頑張らせる意味ってあるんですかね?」と疑問を提示されました。
この仕事を長くやっていると、良くされる質問です。ふとした時にわく疑問なんだと思います。
これに対しての私の返答は、学習の意義は「反復力の習得」と「目標達成経験の獲得」にあると伝えています。
テストの点数が取れることと、頭がいいことは相関関係はあるものの、似て非なるものだと思っています。
いわゆる「頭が良い」というのは、論理的に考える力、また考えたことを伝えるコミュニケーション能力が高いことを指す言葉だと思っています。
それに対して「勉強ができる」というのは、博識であったり、問題を読み解く読解力・解答を作成する作文力などの、反復で身に着けることのできる技術がある事ととらえています。
勉強ができる生徒さんは、キャラクターとしては多種多様なタイプが存在しますが、ほぼ全員反復に耐えれる力を持っています。
持って生まれた気質的に「反復を行う力」を兼ね備えた生徒さんもいますし、後天的に目的意識を持つことによって「反復を行う力」を獲得した生徒さんもいます。
この「反復を行う力」は、生徒さんが社会に出て、様々な技術を習得するときに必要なものです。公務員・職人・サラリーマン。どんな職業でも仕事で使う技能は、繰り返し繰り返し、うまくいかないことがあっても、飽きず倦まずに努力を続けることで身につきます。「反復を行う力」は生徒さんが社会で生きていくために必須のものだと思っています。
「勉強」はこの「反復を行う力」を涵養するためにしていると考えています。
もちろん、意味もなく反復を強要するのは拷問と同じで苦痛をともないます。
ですから、文理で授業を行うときには、目標(志)を立て、それに向かい邁進してもらい、くじけそうなら励まし、怠けそうなら叱咤し、達成したら称揚し共に喜ぶということをしています。
古代中国の孟子の言葉で「志(こころざし)は気の帥(すい)なり」という言葉があります。小倉先生の座右の銘と聞いたことがあります。「志(こころざし)」すなわち目標あるいは夢といったものは、あらゆる気、すなわち元気、やる気、気力、気骨、気概などの源である、という意味です。「志」という漢字は、草木が伸びてゆく姿をかたどった象形文字の「之(し)、これという文字」の古形と、心臓を示す象形文字の「心」を組み合わせてできたとされています。「志」とは、志向性を持つ心という文字です。人は志(こころざし)がなければ、何も成し遂げることはできません。志こそが、目標や夢を達成する心のより所となるものです。「気」は、物事を実行するときに体から溢れ出るエネルギーを指し、「帥(すい)」は、指揮官すなわち中枢となる存在を意味します。
面談の席でお母さんの勉強することの疑問に対しての答えとして、上記内容で「反復力の習得」と「目標達成経験の獲得」である事を伝えました。うまく伝わったことを願います。面談の余熱が残っているせいか、長文でまとまりませんが、今回はここまでで。
【坂】