科学的であるための条件とはどのようなものがあるでしょうか。例えば、超能力や魔法は科学的ではないと言われていますが、科学とそういった物との違いはどこにあるのでしょうか。
一般的に、科学的である条件には次のようなものがあります。
1つ目は、同一の条件のもとでは同一の結果が得られるということです。これを、再現性と言います。例えば、薬の合成を考えると、同じ条件で化学物質を合成していけば、必ず同じ物質ができます。このように、再現性があるものが科学と言われます。逆に超能力は、こうした再現性がないので科学的ではないと言われています。
2つ目は、原因と結果の関係がしっかりあるということです。これを、因果関係と言います。例えば、「筋トレをしたら筋力が増える」のように、筋トレという原因が、筋力が増えるという結果を作っています。このような因果関係があるものが科学と言われます。逆に、心霊や超常現象はこのような因果関係がはっきりしていないので、科学的ではないと言われています。(現象の因果関係がはっきりしたり、再現性があることが分かったりすれば、心霊現象等も科学的であると言えるかもしれません。)
3つ目は、問題に対する仮説が観察や実験などにより検討できることです。これを、実証性と言います。例えば、「ガラスよりもダイヤモンドの方が光を反射しやすい」という仮説は、実際にガラスとダイヤモンドに光をあてることによって検証することができます。しかし、「死後の世界は存在する」という仮説は、実際に実験等によって検証することができないので、まだ科学的であるとは言えません。
赤駒
科学的であるためにはこのような3つの特徴を持っていることが必要です。しかし、科学的であるものと、そうでないものの間にははっきりとした境界線があるわけではありません。これは科学がまだ完成されたものではないからとも考えられます。だからこそ、再現性や因果関係を軸に理由を持ってしっかりと理解する納得することが大切であり、その思考こそが科学的であると言えるかもしれません。
SCIENCE is ELEGANT
「知る」ことで世界が「広がる」、「学ぶ」ことで世界が「色付く」
文理学院中島校 理系担当 伴野
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