長泉校舎♯221 バイバイ、バイアス

体育祭や文化祭の時期ですね。学生時代の楽しかった体育祭や文化祭を思い出し、懐かしんでいる勝又です。

 今日(9/23)は、祝日で学校がないことを利用して、学校のテストが近い生徒さんはもちろん、そうでない中学生もたくさん自習に来て勉強していきました。今日のTo Do リストを作って勉強している生徒さんもいらっしゃって、今の段階で計画を立てて実行していることに感服しました。
そのような姿を見ているととても嬉しくなります。

さて、みなさんは確証バイアスという言葉をご存知でしょうか。そもそもバイアスという言葉を知らない方も多いのではないでしょうか。

バイアス(bias)とは、個人の思い込みや先入観によって、正常な判断ができなくなってしまうことです。その1つの例が、ここで紹介する確証バイアスです。
確証バイアスというのは、自分にとって都合のいい情報ばかりを集めてしまい(しかも無意識に)、それに反する情報を受け入れられなくなってしまうことです。例として有名なのが「血液型占い」を信じるといったケースです。
日本では、血液型と性格を結びつけることがよくあります。「A型の人は几帳面」、「B型の人はマイペース」などです。しかしながら、血液型と性格を結びつける科学的根拠はありません(そもそも血液型と性格が結びつくのなら血液型は4種類なので人間の性格も4種類になってしまうのでは…。私には人間の性格が4種類に分けられるとは到底思えません)。それにも関わらず、私たちは 実際に、A型で几帳面な人を見て、「やっぱりA型の人は几帳面なんだ」と思います。また、A型なのにずぼらな人を見た時は、「あの人はA型なのにずぼらなんだ」と、まるで血液型占いは当たっているのが前提として思い込んでしまうのです。
現代は、これがさらに厄介になっています。それは、ネット社会が引き起こすデメリットです(念のため、断っておきますが、ネット社会を否定するつもりは私にはまったくありません。こう考える一方で、このバイアスから抜け出すためにネットが1つの有効な手段であるとも考えています)。SNSなどで自分と同じ意見を持つ人同士のみで情報がやり取りされたり(エコーチェンバー)、インターネットが自分の調べた履歴に基づいて情報を提供するために自分の意見をサポートするような偏った情報のみを入手してしまったり(フィルターバブル)します。その結果、確証バイアスがより強化されるのです。
 それが顕著になったのがコロナではないでしょうか。「コロナウイルスはとても怖いものだ」と考えている人はそのように書かれているネット記事ばかりを読んで、よりそう思うようになったのではないでしょうか。また、同様に「コロナウイルスなんて風邪と変わらない」と考えている人はそのような記事を読んで、その思いを強くしたのではないでしょうか。そのように思った人たちが混乱を招いて、コロナに対する考え方に関して何を信じていいのか分からない状況が生まれたのではないでしょうか。

われわれ人間は、そのようなバイアスに陥る弱さを持っています。しかし、その弱さを克服する方法を考えてきたのも同様に私たち人間です。その第一歩が、常に自分が確証バイアスにあるのではないかと疑ってかかることです(批判的思考【クリティカル・シンキング】)。そうすると、様々な角度から物事を見ようとして、そのために自分の意見に反する情報も見ようとしたり、友達など他人にも意見を求めるようになったりします。それらが積み重なって完全ではないにしろ、確証バイアスにバイバイすることができるのではないでしょうか。

長泉校 勝又

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