こんにちは。下吉田校の高根です。
ただいま絶賛冬期講習中で、富士吉田校舎でも授業を見ている私は、校舎を行ったり来たりの毎日を過ごしていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私が書くブログは2023年最後かと思いますので、このブログを借りて今年一年の御礼を申し上げます。今年一年誠にありがとうございました。
さて、先日中学3年生の国語の授業をしていたとき、ある問題に出会いました。
それが、文中の動詞を抜き出す問題で、その答えの一つに「集まってください。」の「ください」がありました。
確かに動詞だなぁと思いつつ、国語を教えている立場なので、「活用の種類」や「活用形」について考えるわけです。
まず、動詞というのは文の中で形が変わり、それを「活用」と言います。例えば「書く」という一つの動詞でも「書かない」や「書きます」などと後ろに続く言葉によって単語の形が変化するということです。
そして、動詞の性質として、「終止形(辞書で調べる際に載っている形)」のとき「ウ段」で終わるとされています。例えば「書く」「起きる」「読む」「買う」などその他の動詞も「ウ段」で終わります。
そこで、以上の二つのきまりをもとに考えると、「ください」は「ウ段」で終わっていないので、「終止形」ではないということになります。
では、「ください」を「終止形」に直すと何になるかというと「くださる」が「終止形」になります。
すると、ここで新たな疑問点が生まれてきました。だいぶ話が難しくなっていますが読んでいただけているのでしょうか?汗
動詞の活用には一定の規則性があり、「くださる」という動詞はラ行五段活用といわれ、「くださら(ない)」「~くださり」「くださる。」「くださる(とき)」「くだされ(ば)」「くだされ。」のように、「活用語尾(形が変化している部分)」が「ら、り、る、れ」と活用する規則があります。
その規則に従うと、「ください」という形はどれにも当てはまらないということになります。
厳密には「連用形」において「くださります」のかわりに「くださいます」と言うように、発音しやすくするために「ください」が文法の規則の範囲(イ音便と呼ばれるものです)で使われることはありますが、相手にその動作を促す「命令形」の形で「~ください。」と形が変化?することは、私の持っている知識では説明できないわけです。
ネットの情報に頼ってみても、あまり納得のできる解答は見つかりませんでした…。
ここまで読んでいただいた皆さんには心苦しいのですが、未だに答えが見つかっていません。
普段当たり前のように使う「ください」という言葉にここまで悩まされるとは、日本語は奥深い言語だと改めて実感させられました。
もし、今回の話を見て興味を持った方はぜひ調べてみて、答えが見つかったら私まで教えてください。