校舎ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
校舎長の横森です。
中学生の皆さん。
哲学って、、、できたらかっこいい感じしませんか?(笑)
一時期来ましたよね、ニーチェブームとでもいうべき哲学ブーム。
「超訳 ニーチェの言葉」「ツァラストゥストラはかく語りき」というハードカバーが
どこの本屋の店頭にも平積みされていた時期がありました。今から13年とか昔ですか。
歴史的にみると世界中どこでもそうなのですが、
国を挙げての大目標が達成されて安定した社会になると、
「日本ってどんな国なんだろう」「自分のルーツは?」「私ってどんな存在なんだろう」
そんな風に哲学的な思索が生まれて流行っていきます。
それで哲学を勉強してみると、けっこうつまんないんです。
というのは、まずギリシャ哲学から勉強することになるのですが、
ギリシャ哲学は
「この世界のありとあらゆるものは火・水・空気・土でできている」
という、現代では「そんなわけないだろ」というところからスタートするのです。
だから哲学勉強しようと思って始めたはいいけれど、
一番最初のギリシャ哲学で挫折する人がけっこう多いらしいです。
でもちゃんと勉強を続けていくとタメになる話がいっぱいあるんですけれどねぇ。
じゃあちょっと面白いお話をご紹介します。
みなさん、プラトンとアリストテレスという思想家は聞いたことがありますか?
二人とも古代ギリシャの思想家ですが、ものすっごく有名なので名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
この絵はルネサンス期にラファエロが描いた「アテネの学堂」という絵ですが、
真ん中で上を指さしているのがプラトン、手のひらを地面にかざしているのがアリストテレスです。
プラトンが師匠でアリストテレスは弟子なのですが、「物事の本質ってどこにあるのかな?」ということを研究した二人です。
例えば、どんなものでも見たり触ったりしたら「紙」は「紙」だとわかりますよね。
どんな背の高さでも肌の色でも性別でも、「人間」は「人間」だとわかりますよね。
これを、「なんで紙を紙だとわかるんだ?」と二人は考えたわけです。
まずプラトンは「物事の本質が、我々が直接見ることの出来ないところにある」と考えました。
我々が見えないところに物事の本質(イデア)があり、
我々はいろいろなものを見てそのイデアを感じ取っているだけなんだ!
と、考えました。
しかし弟子のアリストテレスは違いました。いやいや師匠違うよ、と。
「物事の本質は、材料で作られたそのもの自体に含まれているんだよ」と考えます。
確かに、紙の束だから「本」と呼べるわけで、鉄板の束を「本」とは呼びませんよね。
だからそのもの自体に物事の本質(エイドス=イデア)があるんだ!
と、真っ向から反対意見を唱えました。
……ね?面白いでしょう?(笑)
いやいや、哲学者の思想そのものより、それを自分の生活に当てはめてみてください。
みなさん、「言葉」ってそのものが大事ですか?それとも誰が言ったかが大事ですか?
例えば「勉強しなさい!」という言葉があったとします。
これを学校の先生が言うか、お父さんお母さんが言うか、兄弟姉妹が言うか、文理の先生が言うか、友達が言うかで、
価値や感じ方が変わるでしょうか。
「変わる」と思う方は、おそらくアリストテレス的な思考なんだと思います。
その物の本質は材料によって変わるんだよ、誰が言ったかによって本質なんて変わるんだよという発想ですからね。
反対に「変わらない」と思う方は、プラトン的な思考だと思います。
その物の本質は目に見えない・届かないところに絶対の物があって、変わらないんだからという発想です。
勉強をするときに得をするのは、おそらくプラトン的な人ですよね。
誰が教えてもどんな教え方でもどんな物からも学び取れるということです。
しかし、アリストテレス的な考え方も必要です。
同じ「頑張れ!」の一言でも、その辺のおじさんから言われるのと総理大臣から言われるのとでは感じ方変わりますよね。
ある人にかけてもらった一言で、ガラッと考え方や生き方を変えるっていう経験はあると思いますし、必要だと思います。
だからプラトン過ぎず、アリストテレス過ぎないというのも大事なことですね。
こんな風に、つまらないかもしれない学問も、つまらないという気持ちを我慢して学び続けると、
ある時突然面白いことに気が付けるかもしれませんよ!
ぜひ皆さんも頑張って学び続けてくださいね!
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